世間が参議院選挙に沸いていた7月10日、Twitterの湾岸クラスタ界隈ではこんなツイートが波紋を呼んでいた。

約4,500以上のフォロワーを抱える人気Twitterアカウント、都心湾岸丸氏。いつも精力的にWANGANについての情報や考察を発信している博識なwanganistaであるが、彼が湾岸エリアの投票率をリアルタイムでツイートしていた最中の事件であった。キンギョソウ650氏のツイートから5分後、都心湾岸丸氏は下記のように返信したが、最終的には「ネタ」ツイートであるということで終結した。

しかし筆者は、一連のツイートが「ネタ」であったにも関わらず、深く考えてしまった。というわけで、今回は「WANGANは都心か否か」と題し、4つの選択肢を挙げて考えを巡らせてみたい。




選択肢1:WANGANは都心だ

まずは、「都心」の定義から進めたい。

都心(としん)とは、中心業務地区の日本における呼称、および都市の活動において拠点とされる中心部である。都心にはその都市の富の中心を成し、都市内交通が集中する。(都心 – Wikipedia 2016年7月12日)

これだけでは定義が曖昧なため、東京ならではの解釈として下記を追記したい。

・千代田区、港区、中央区は「都心3区」
・1958年に国がつくった首都圏整備計画で、渋谷、新宿、池袋の3地区を「副都心」と位置づけ
・1980年代に「副都心」を再定義・新開発し、「大崎」「上野・浅草」「錦糸町・亀戸」「臨海地区」を含める
(参照:「首都圏」「都心」「副都心」「新都心」って?知っておきたい立地用語を解説! | マンション経営・投資のリスクとメリットなら【マンション経営大学】 2016年7月12日)

「都心3区」のうち、WANGANが該当するのは港区と中央区だ。台場、勝どき、月島、晴海は、「都心」と呼んでも間違いないことになる。「臨海副都心」と呼ばれる台場、有明、青海も、定義自体は新しいが「都心」と呼んでいいだろう。

すると、宙に浮いてくるのが江東区に属する豊洲と東雲。臨海副都心よりも都心に近いことを考えれば、ある意味「都心」と呼んでもいいかもしれないが、どうだろうか。豊洲の開発進行が急すぎて「副都心」の定義に追いついていない可能性もある。

選択肢2:WANGANは田舎だ

キンギョソウ650氏が「ネタ」と明言しているので深くは突っ込まないが、考え方自体は理解できないこともない。「『都心』とは言い難い、だから『田舎』だ」ということだろうか。確かに、WANGANは「富の中心」とか「中心業務地区」とは程遠いかもしれない。

とは言え、「田舎」と呼ぶには強引ではなかろうか。そうだ、強引過ぎる。

選択肢3:WANGANは郊外だ

この考え方に近い人が、案外多いだろう。WANGANを「都心」と見なさないのであれば、一番妥当かもしれない。葛西や船橋などに代表される「ベッドタウン」と呼ばれる場所が、より東京の中心部に近づいたという捉え方である。特に数年前までは、「郊外」と変わらないような値段でWANGANのマンションが買えたのも事実。だから、「郊外」に住む予定だった人たちが、WANGANのマンションを買っていることは十分に考えられる。

でも、「郊外」と呼ぶには中心部との距離が近過ぎる気もする。かつて、銀座から地下鉄に乗り5分で到着する郊外があっただろうか。筆者は、WANGANに引っ越す前ずっと目黒に住んでおり、六本木から家までタクシーに乗ると2,000円ほどだった記憶があるが、銀座からWANGANへタクシーに乗るのもそれと感覚が似ている。だから余計に郊外感が感じられない。

選択肢4:WANGANはWANGANだ

東京における湾岸エリアは「WANGAN」として独自の発展を遂げ、「都心」や「郊外」といった区分を超越し、新次元のライフスタイルを創造していく――。これこそ、wanganista.tokyoが提唱する「輝く街WANGAN」の在り方に近い。About wanganista.tokyoのポエムでも表現しているが、「都心」と「郊外」の魅力を同時に楽しめることこそ「WANGAN」の大きな特徴ではないだろうか。

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Twitterでアンケートを実施! 気になる結果は?

今回、このコラムを書くにあたり、Twitterにてアンケートを実施した。166名の方から回答を得ることができたが、結果は以下のようになった。

「都心」「田舎」「郊外」を抑え、「WANGANはWANGANだ」がダントツの1位となった。筆者と同じような考え方を持った方が多いという結果に、wanganista.tokyoとしても手応えを感じた。前出の都心湾岸丸氏からは、「湾岸が都心とは思っていない」と前置きし、下記のような大変心強いコメントをいただいた。

最後のツイートが一番心にズドーンと響いた。もう気づいている方もいるかもしれないが、筆者が「WANGAN」と書くのも似たような理由だ。文化と一言で表すのは非常に難しいが、wanganistaのライフスタイルや考え方など色々な「ヒト」「コト」の部分を含んで「WANGAN」なのである。wanganista.tokyoでも、今以上に強烈に意識していきたい部分だ。

また、『マンション購入を真剣に考えるブログ』を運営し、マンションコミュニティの『スムログ』や著書『本当に役立つマンション購入術』でも有名な湾岸マンションブロガーのらえもん氏からは、地理的側面を踏まえた上で的確なご意見を頂いた。

この分け方、どこかで見たなと思ったら、選択肢1の「都心」の定義ではないか。さすが、のらえもん先生だ。宙に浮いた江東区部分を「少子高齢化が含む東京にとって最後の郊外開発」と見事に落とし込んで来た。

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wanganista的結論:湾岸エリアは「WANGAN」として、その価値を発揮すべし

正直、Twitterでの投票を開始した後、そもそも「WANGANが都心か否か」という問い自体が愚問だったのではないかと苛まれた。布団に入っても1時間半くらい寝付けないし、思考スパイラルに陥るばかりであった。でも、この質問のおかげで「WANGAN」の価値を再定義できた気がする。

やはり、湾岸エリアは「都心」でも「郊外」でもなく、「WANGAN」そのものとして大きな価値を持っているのだ。「都心」とか「郊外」とか、そんな単純な言葉では一括りにできないし、wanganistaな方たちもそれを望んでいないのだろう。晴海の某タワーマンションの「世界へ挑む、東京。」じゃないけど、世界の名立たる都市では海辺の環境や自然を利用した職住近接の暮らしを実現しているわけで、東京でも同じような暮らしを実現していくことはできるはず。それを含んでの「WANGAN」であり、将来的には「MOTTAINAI」とか「KAIZEN」みたいに世界共通語化していく可能性を十分に秘めていると思う。

今後、「WANGAN」がどういう価値を持ち、将来に向けどんな魅力を放っていくのか、wanganistaのライフスタイルと共に注目していきたい。

(※追記 2016年7月14日)
このエントリを読んだ都心湾岸丸氏から、感謝の意と湾岸エリアについての見解を改めて要点整理していただいたので、合わせて紹介させていただく。